2022年11月03日

子供ができると自分の時間が無くなって何も出来なくなる!? 件について

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先日、読者の方から超絶嬉しいメールとブログ記事のリクエストをいただいたのでお答えします。

【お題】
全世界のママが直面する「子供ができると自分の時間が無くなって何も出来なくなる!? 」件について


頂いたメールの要約は以下の通りです。

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・蒼ありさんが中学生の時からのファンです

・蒼ありさんは妊娠、出産、育児しながらも勉強を続けている

・そのタフさはどこから来るのですか?

・子供を産んでしまうと自分の時間が取れず、自分の成長を諦める人が多いような気がする

・子供を産む前にそのような心配はなかったですか?

・蒼ありさんのパワーの秘訣を知りたい。ブログに書いて欲しい。

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まず私が中学生のとき(17年以上前)から見てくださることが嬉しくて100万回保存しました。

「蒼ありさんが中学生の時からの(マイケルの)ファンです」という意味かもしれませんが、どちらにしろ超嬉しいです。

このような読者さんが世界に何人かいらっしゃると思うと元気がでます。

次に、自分がパワフルでタフと思われていることにびっくりしました。
実物の私は芋虫みたいにふにゃふにゃして家の床にゴロゴロ転がっている生き物です(笑)

この読者さんが私のことを「パワフルでタフなお母さん」と考えている理由は,
産後4ヶ月で専門医試験を受けて、その2週間後に英検1級の二次試験を受けたからだと思われます。

これ、うちの業界ではアルアルです。
麻酔科専門医試験受ける人はアラサーが多いです。
もともと仕事が忙しい上に大学院の研究、結婚、妊娠、出産、育児、転勤、マイホーム購入、親の介護などライフイベントが重なってきます。
お腹パンパンの妊婦さんも試験会場に見えました。

英検1級を同時並行するパターンは珍しいですが、
もともと専門医試験の勉強始める前に合格するつもりが二次試験に落ちてしまい、結果的に再受験して同時対策するハメになりました顔1(うれしいカオ)あせあせ(飛び散る汗)

その後は職場復帰し、仕事・家事・育児に翻弄されていて、
「勉強を続けている」という状態ではありません…
お客さん(患者さん)に関わる上で必要がある知識を必要に応じて調べる程度です。

この読者さんが言及している「子どもができると自分の時間が取れない問題」は世界中で長年議論されています。
その中で私の意見に価値があるのか自信がありませんが、
著名人の言葉より、私のような身近な一般人の意見が参考になるかもしれないのでリクエストにお答えします。

私の言いたいことは次の3点です。

1. 人生は競争ではない。他人と比較して自己嫌悪するの禁止
2. 気合いでがんばるの禁止。環境と仕組みを整えてひたすら継続する
3. 何かを始めたいなら、現状を全て書き出して把握することから始めるべし

人生は競争ではない。他人と比較して自己嫌悪するの禁止


「あの人は子どもの世話しながらちゃんと仕事してるのに私はなまけているからダメだ」
「あの人はワンオペで2人育てるのに、私は親の助けを借りないと1人も育てられないからダメだ」
みたいな考えをしてませんか?

この生きにくい世の中で生きてるだけでみんな頑張ってます!
周りと比較していてもキリがないし、各々のおかれた状況によって出来ることは違います。

なので「あの人はこんなに凄いのに私はダメ」みたいな考えを持たず、「自分ができていること、これからやりたいこと」に集中する方がよいと考えます。

そもそも、子供が居ても自分のキャリアアップを並行しなければいけない!という脅迫概念は危険かもしれません。
運良く続けられたらラッキーって思ってます。

私の場合、幸い母子ともに健康で、夫がある程度は家事育児してくれて、職場の協力があって、保育園があるから、少し自分の時間が取れてます。
でも、経済的制約、健康上の問題があったり、どうしてもワンオペ育児っていう方はたくさんいます。

例えば、うちが利用している保育園は17時半までで、やや早く終業します。
もう少し遅くまで預かってくれる園を第一希望にしましたが、落選しました。
お迎え時間に合わせて勤務時間を調整できない職場だとこの時点でアウトかもしれません。

家事と育児しかしてない生活でもそれはそれで良いと思います。
どうせ子供が成長したら向こうから相手してくれなくなるし、その後に何か始めても良いのではないでしょうか。
年を重ねてもやりたいことがあるって素敵です。
あと、家事と育児をひたすらやる生活も自分の成長につながります。
子供ってめちゃくちゃ理不尽で、簡単な攻略法なんてないです。
日々向き合って観察しているだけで、仕事とは違う人生勉強ができます。
キャリア中断したつもりが、めちゃキャリアアップしています。

気合いでがんばるの禁止。環境と仕組みを整えてひたすら継続する


「思い通りに目標が達成できないのは自分の甘えだ。私は頑張りが足りないんだ。」という精神論的な考え方でうまく行く人は少ないと考えます。

私は体力もあまりなく、グダグダしてて面倒くさがりです。
それでも色々活動できているのは、

・環境に恵まれている
・自分の時間を確保する「仕組みづくり」に注力した

この2点が大きな理由と考えます。

【ポジティブな環境に身を置く】
「他人と比較して自己嫌悪」はダメだけど、色々な生き方を知って視野を広げ、良いところは真似するのはとても良いと思います。

視野が狭いと「子供がいるから私の人生はもう終わり」とか「夫が育児してくれないから私の人生はもう終わり」などと考えてしまうかもしれません。

働き方、社会のサポート、考え方、時間の使い方、お金の使い方などに関して色々なパターンを知ると、
「たくさんのオプションがある中で、自分自身が今の人生を選択している」
と考えられるようになります。

私は学生のときから、「育児しながらキャリアアップしている女性」と接する機会がたくさんありました。

なので、「子供がいても色々できるんだな」と自然に思うようになりました。
同じことでも「どうせ無理」と思ってやるのと、「多分できる」と思ってやるのとで成功率変わりますよね。

学生時代に実習でいろいろな部署にいくと、上司の方から積極的に生々しいお話をしてくださいました。
仕事を始めると、一人ひとりの付き合いが長くなるので、もっと詳しく教えていただけました。
私が興味津々で聞いてる反応がよかったのか、「悩み」とか「後悔」などネガティブな要素も聞けて、めちゃ参考になりました。

今の私は初めての育児で行き当たりばったりの日々ですが、
先輩ママさんの話を聞いたおかげで少しだけ心の余裕が生まれたと思います。

勉強に関して、
私の場合「周りが勉強熱心」「勉強しないとヤバいというプレッシャー」があります。
親世代の上司がめっちゃ熱心に論文読んでたり、後輩が色々新しいことを覚えるのでこっそり教えてもらったり調べたりします。
また医療系の職場なので、勉強不足が直接お客さん(患者さん)の損になることがあるし、最悪訴えられることも考えられます。
そういった環境なので、今もたまには勉強します。

【意志の力は弱いので仕組みを作って習慣化する】
自分の時間を確保するには「がんばるぞ」て決意を固めるより、時間が取れる仕組み作りや習慣が有効です。
睡眠時間を削るのは絶対絶対おすすめしません。
これ、体質にもよるのですが…一般的にはデメリットが大きいです。

現在私は、夜の9時ぐらいに子供と一緒に布団に入り,子供より先に寝付いて朝の4時に起きます。
目覚まし音楽は優しい"What More Can I Give"です。
で、朝の保育園送りは夫にしてもらってさっさと職場に向かい、始業前まで自分の時間を確保してます。
最初はしんどいですが、慣れてくると当たり前になってくるので「がんばっている」という感覚が弱まります。

何かを始めたいなら、現状を全て書き出して把握することから始めるべし


何かを始めたいけど、「時間がない」「お金がない」と言って止まっている方は多いです。
何だってできるよ!可能性は無限大★ とは思いませんが、
「現在の自分の時間の使い方、お金の使い方、持ち物をすべて書き出して、本当に必要なものだけを残す」
という作業をすると、いくらかスペースができるはずです。

とくに断捨離とミニマリズム思考はとてもおすすめ!
これやるだけで空間も時間もお金も自然に増える。
理想のお部屋にならなくていい。引き出し1個整理するだけで良いので、全人類に始めて欲しいです。

【モノを減らして時間とお金を増やす】
私が断捨離にハマったきっかけは、妊娠中、子供をお迎えする準備の時です。
狭いアパートで子供の物を置くスペースが無かったので、あらゆる持ち物を捨てて減らしました。
するとメチャクチャスッキリして、探す手間、片付ける手間が減りました。
なぜか身も心も軽くなりました。

【時間の使い方を全部把握してみる】
「子供ができたら、育児しかできない毎日になるのでは?」という心配はメチャクチャありました。
最初に取り組んだのは、赤ちゃんの睡眠に関する勉強です。
夜泣きによる寝不足が原因で精神を病みたくなかったので、ねんねトレーニングの本を読みました。

ねんねトレーニングとは、赤ちゃんが夜にしっかり寝て、夜泣きはあまりせず、昼はしっかり起きて遊んで、規則正しい睡眠を身につけてくれるようにする対策です。

本には良いことがたくさん書いてありますが、いろいろ対策しても結局子供の体質に左右される気がします。
要するに運ゲーで、子供が健康ならなんでもヨシって感じです。

無事出産して退院した直後はカオスでした。
私は要領が悪いので、子供が産まれた直後はまったくペースが掴めませんでした。
なので自分の意識を保つために、一日の行動を簡単に記録していきました。

どうしても子供の様子が気になるのですが、「自分が」いつ何をしているかにフォーカスするのも大事と感じます。
学生さん向けのかわいいスケジュール帳に、日々生きた軌跡を残していました。
(私が実際使ってたやつ: 学研ステイフル社が販売しているスタディプランシリーズ

後から振り返って、無駄なものはないか、効率化できる所はないかを検証し、リズムを作っていきました。
新生児(生後1ヶ月以内)の時はリズムとか無理だと思いますが、
数ヶ月になってくると徐々に生活リズムを整えたほうが子供にとっても良いですね。

時間管理については、以前書いたブログ記事でも言及してます。

みなさん、「自分は作業が遅いから時間がないんだ!効率化して要領良く生きよう。」とがんばるのですが、
それには限界があるよ〜。「やることリスト」の数自体を減らさなきゃだめだよ〜という考え方が提唱されています。

Focus Funnel という考え方で、「やることリスト」の海に溺れそうになったら

・やらない
・自動化する
・アウトソーシングする
・延期する

これを順番に検討しましょうというものです。

これ、お金の使い方にも、モノとの付き合い方にも当てはまる。

お金を増やしたければ
・使わない
・自動的に貯める(給料天引きなど)
・投資する(リスクあるけど)
・使うのを延期する

何か買いたくなったら
・買わない(そもそも必要なのかを検討する)
・1つ買ったら自動的に1つ捨てる
・レンタルしたりシェアしたりできないか検討する
・とりあえず来月まで待つ

こんな感じです。
「マルチタスクで時間を余らせる」
「スーパーのタイムセールを活用してお得に大量に買う」
「百均の収納グッズを活用して狭い空間に大量に収納する」
みたいな特集がチヤホヤされる世の中ですが、
そもそも不要なことに時間を使わない、買わない、持たないほうが簡単で効果的だよ。

まとめ


長くなりましたが、これで終わります。
読者さんから頂いたリクエストと少しズレているかもしれませんが、

・生きてるだけで既に偉い!他人と比較して自己嫌悪するの禁止
・気合いで押すな。良い環境に身を置いて良い習慣を継続しろ
・とりあえず現状を全て書き出して本当に必要なものを選べ

以上が私の意見です。

ここまで読んでくださったかた、ありがとうございました♪

(追記)

「パワーの秘訣を知りたい」っていうリクエストに対して、
「いや、パワーじゃないから」っていう答えをしてしまったことを今更反省しています。

私、質問に答えてないじゃん顔3(かなしいカオ)

パワーで押さないタイプの人生を歩んできたので上記のような回答をしてしまいました。

あえてパワーの秘訣を言うなら、「成功体験」です。

何か達成したり評価されたりした経験があると、モチベーションが続きやすいです。

「今は何も結果が出てないけど、これを続ければ将来は大きなものを得られる」っていうフワっとしたイメージがあると、
継続できる確率が上がります。

その成功体験を得るためには、上記で述べた「良い環境に身を置く、良い習慣を継続する、不要なものを捨てる」をおすすめします。

ただ、頑張った結果失敗したとして、その体験にもめちゃくちゃ価値があるので自分を責めるのはNGです。

成功したらラッキ〜ぐらいで、気楽にいきましょう。



posted by 蒼いありんこ at 05:49| Comment(0) | 日記
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